天徳寺慈しみ基金

天徳寺樹木葬 天徳寺慈しみ基金

仏教では、人はその置かれた環境や、取り巻く人の縁によって心が育まれ、成長すると説きます。

 

それは生きている人との出会いや触れ合いの場面に限らず、ゆかりある人の死やその方への追悼の場面もまた、人に亡き人との関係や、置かれていた環境、その人との縁のあり方、亡き人から受けた愛情の大きさや大切さに、気付かされる可能性を持つのです。

 

しかしどんな花の種も、水もなく光も射さない場所では芽吹くことはありません。人が人から愛情を受け継いでいても、ただそれを野放しにしていれば、愛情も育つことなく枯れてしまうかも知れません。

 

亡き人への感謝や、受け継いだ愛情を、さらに他の誰かのために生かす事もまた、亡き人の喜んでくれるであろう「ご供養」となるのではないでしょうか。

 

この考えから、天徳寺では、天徳寺・樹木葬契約者・天徳寺檀家・住職関係者からの寄付を元に「天徳寺慈しみ基金」を作り、故人への追善供養として、国内外の困っている子どもたちの支援や国内外で荒れる森林の保護等に協力しております。

南三陸町(2011年4月)
南三陸町(2013年8月)

2019年

12月

01日

令和元年下半期 天徳寺慈しみ基金活動報告

児童養護施設子山ホーム支援活動

 10月5日(土)にいすみ市にある児童養護施設「子山ホーム」でのバザーが開催されました。皆様から多くのバザー品を頂き、数回に分けて会場に運びました。バザーに協力したどの団体よりも、数量、種類においてももっとも多く、「子山ホーム」の方々に感謝されました。この場をお借りして、ご協力いただいた会員様に厚く御礼申し上げます。


 さて、バザー当日は天気も良くバザーが始まる時間には大勢のお客さんが集まり、会場が開くと同時に我先に会場内に走りこみました。会場での販売は「子山ホーム」の職員と子供達、また支援する方々により行われました。食べ物のブースも出て、その売上げも進学や就職をするために子山ホームを出ていく高校3年生の新たな自分1人の生活の準備金の貸出に充てられます。

 

 夕方近くにはほとんどの品物が売れて、31万3769円の売り上げとなりました。今年度、子山ホームを出ていく高校生の子どもは5人ということで、1人当たり50~100万円の生活の準備金の貸出を予定しているため、バザーの売り上げもそれに含めることになります。また生活の準備金は子どもへの貸出のために、その子が働いて将来返すという名目ですので、返してもらったお金は次の子供の生活の準備金に充ててもいるそうです。しかし返せない子が多いことも実情です。


 18才で施設を出た子どもの多くは、親からの支援は期待できないため、大学進学をあきらめて就職します。しかし、頼れる親がいないこの子たちは、今まで暮らした施設のように、帰ったらご飯が用意してあるわけでもなく、自分ですべてをしなくてはいけないため、親のすねがかじれる同世代の子どもに比べたら、数段大変な生活が待っています。18才だから施設を出なくてはいけないわけですが、それは彼らには酷なことです。施設から仕事に通えれば、もう少し生きやすい社会を体験させてあげられるのですが。

 

 また来年も「子山ホーム」のバザーが秋に開催されます。天徳寺ではバザー品の提供を継続していこうと考えております。どうぞ墓参等の際に少しでも結構ですから、ご自宅に眠るバザー品をお持ち下さい。

バザーの様子
バザーの様子
ホームの子供達もバザーのお手伝い
ホームの子供達もバザーのお手伝い
頂いた現金も当日担当者にお渡ししました。
頂いた現金も当日担当者にお渡ししました。
子山ホームの施設の様子。子供達には温かい生活の場です。
子山ホームの施設の様子。子供達には温かい生活の場です。

インド困窮農村児童支援事業

ラフ―ルナガール村での学習塾運営

 今年4月から始めた村の小学生対象の学習塾の様子を12月初めに視察に行きました。4月には35人が通い始めました。村の小学校には現在87人が登録されています。その中の半数近くが入塾を希望しました。

半数は塾を希望しなかったのですが、入塾をしなかった理由は、この塾のある場所が村のはずれにあり、一本の道路に沿って点在する細長い村の反対側から通うには距離があるということ、また、学習意欲がない子どもは通わないということ、小さい子どもの子守や家の仕事が小学校が終わってから求められているということだそうです。ただし、とにかく入塾した子どもの学力向上に力を注ぐことを数年間の取り組み課題とします。その後に通ってこない子供の対応を始める方針です。


 現在、塾は週2回、午後3~5時、算数と英語を2人の先生で教えています。先生の1人は近隣の私立小学校の現役の先生、もう1人は村で高校まで卒業した女性です。学習塾を始めて約8か月を経ましたが、生徒は36人。誰も辞めていないということです。出席簿も確認しましたが、ほとんど欠席はしていません。村の小学校では先生自体が欠席が多く、年の半分しか授業をしないのが現状で、学校に行っても先生が休みで、子供は家に帰ることになるのが日常的です。そのためか、子供も学校を休みがちです。指導する側がちゃんと授業の体制を整えれば、子供は勉強をすることが分かり、学習塾を開いたことに手ごたえを感じました。学習塾を始めた2ヶ月間は授業の後に飴玉を1個ずつ配り、学習塾に来る楽しみを作りましたが、3ケ月目からは飴玉を配らなくても、子供は通い続けています。

塾で勉強する子供達
塾で勉強する子供達
消耗品のノートと鉛筆をプレゼントしました。
消耗品のノートと鉛筆をプレゼントしました。

 授業は1~6年生までを一緒に教えます。日本での公文式に似たやり方です。高学年は渡した問題がどんどん進みますが、低学年はゆっくり。それぞれが1枚の問題が解けたら先生に見せにいくという方法ですから、のんびりしているインドの先生にとって、次から次に先生の所に来る子どもの対応に苦慮している様子が伺えました。しかし教室や先生の数、先生に支払う給与を考えると、1~6年生までを一緒に教えるこの方法が最良の方法です。そのうち先生も慣れてくれるでしょう。
 今回、子供が学習塾に定着していることがわかりましたので、ノートや鉛筆のプレゼントをし、また、教室に机と椅子と電灯と天井用扇風機を用意することにしました。来年からは勉強しやすい環境が整います。ちなみに村の小学校では床に座っての勉強です。

縫製教室に通った子ども達のその後と仕事

 ラフ―ルナガール村で昨年まで2年間にわたり縫製教室を開きました。24人の女性が縫製のトレーニングを受けました。現在はその内の14人が結婚、あるいは他の地域に家族と共に引っ越したため、現在村には10人の女性が残っています。


 村を出て行った女性たちは皆、ミシンも持って行ったとのこと、嫁ぎ先や仕事先でミシンが生かせれば、縫製教室を開いた甲斐もあります。今回、残った10人の女性にも、ミシンを使って欲しく、針と糸を配りました。

 

 また彼女たちの中で縫製が上手な5人を選定して、アヌープ夫妻で運営している近隣の無料の私立小学校(プリマメッタスクール)の来年度用の制服80着の製作を彼女たちの仕事として提供します。出来上がった制服はこの小学校の児童にプレゼントする予定です。

針と糸の配布の様子。
針と糸の配布の様子。
一昨年配布した制服
一昨年配布した制服

ドルティーちゃんその後

 ドルティーちゃんに沢山のご支援を頂き、ありがとうございます。その後の動きですが、両親の農業の仕事が農繁期に入っていることと、病院の予約がなかなか取れないことで、生研まで至っておりません。今回の訪問で会いたかったのですが、時間の都合上会うことも出来ませんでした。しかしアヌープ夫妻がまめに連絡を取ってくれているそうで、今のところ病状は悪くなっていることはないそう。慈しみ基金のお陰で未来が見えて、以前より明るい表情になったと話して頂きました。

 

天徳寺慈しみ基金 活動報告

(2004年~現在までの活動報告をご覧いただけます)